6年前の今日、私は青年海外協力隊としてインドネシアに赴任した。
空港から約2時間、街並みを眺めながら異国に来た、と外の風景を眺めていた。
今、私にとってジャカルタの景色などあまり異国でもなく、途上国感もあまりなく、違和感もない。
ジャカルタに暮らすべし、と言われれば、今は、明日、とは言わないが数日で馴染める町である。
もちろん、ジャカルタはジャカルタで、日本とは違うので気をつけるべきこともたくさんある。
それでも、2年間過ごしたインドネシアという国、そしてその首都は、
その後ふらふらといろんな国に住み、そしていろんな国を訪れてきた中で
住むに難易度の高い場所ではないと思える。(おそらく言葉の面も大きい)
どこだと住みにくいだろう、と考えてみた。
きっと、言葉が通じない国だろうとは思う。
あとは宗教的に厳しい国だろうか。
インドネシアはイスラムの方が多いが、そこまで厳しくはないので心地よい。
中東は、言葉的にも宗教的にも私にとってハードルは高く感じる。
ちょっと前まで、アフリカも住むには大変そうだと思ってきたが、何カ国か、そこそこお金持ちの国から
貧しい国までいろいろ訪ね、思いは変わった。
住むに難しいということは(まぁ者の手に入りにくさはあるが)そこまでないだろう。
(国によるが)
6年前、というとちょっと前な気がする。
でも、インドネシアで、外を見ながら違和感を覚えていたあの頃は、ずいぶん前なようにも感じる。
6年、いろいろなことがあった。
たくさんの人に出会った。大切に思える友人たちにもたくさん出会った。
最近、いろんな声に惑わされ、自分を見失いそうになることもある。
私が選ばなかった道を進み、幸せそうに見える友人を見ると、何かを間違えた気がしてしまうこともある。
それでも、私は私の行きたいように生きてきて、今、別に不幸でもない。
わくわくする未来もある。私は、きっと幸せなのだ。
先日、どういうふうに生きたいのかという話になり、自分なりに考えた。
ここ6年で思いは大きく変わってきている。世の中を変えたい、何て大きなことを考えていたこともあるけれど、
今は、環境保全という分野で、未来へ道をつないでいく礎になりたいと思っている。
得意分野があるので、それは職人の道ではなく、「つなぐ人」としての道ではあるが、
自分が得意とすることを伸ばしていくことで、この地球の未来を守る一員になれると、最近思えるようになった。
全てを手に入れることは難しい。
でも、毎日を丁寧に生きて、信念を持って、私にだからできることがあると、
特に特定の宗教を信じているわけではないが、それでもやるべきことして与えられているように感じるから、
使命なんて大それたものではないけれど、この道で生きていくと信じた道をまっすぐに生きていきたいと思う。
それはキャリアも、そして他のものも手放す覚悟で日本を飛び立ったあの頃の自分から、ずーっと繋がっている道でもあると、そう思う。